ヤルダバオトってなあに?

由来を知らなかったから・・・


ヤルダバオト

コトブキヤ スーパーロボット大戦 ヤルダバオト
コトブキヤ スーパーロボット大戦 ヤルダバオト

最近は、見かけるようになった「名詞」なのですが、どっからもってきた名前なのかな・・・と


古代ギリシャにおける「グノーシス主義」での「『偽』創造神」の名前となります
さすがに「グノーシス主義」の知識が無いのが困ったものなんですが・・・・
「『偽』創造神」というのは、天上を支配する「アイオーン」、地上を支配する「アルコーン」がそれにあたります


グノーシス主義の思想: 〈父〉というフィクション - 大田 俊寛
グノーシス主義の思想: 〈父〉というフィクション - 大田 俊寛

さらには「グノーシス主義自体がなんなんだ?」という人もいるかもしれませんが・・・
キリスト教の中で産まれた思想で、これ自体が宗教というわけではありません(キリスト教です)
ユダヤ教とキリスト教を元にして、世界観を作り上げた「思想」となります
この「グノーシス主義」を元にした作品に、古代ギリシャの哲学者「プラトン」が著作した『ティマイオス』という作品があります

この「ティマイオス」で使われた「デミウルゴス」の中の一つが『ヤルダバオト』


・・・で・・・こうなってくると「デミウルゴス」ってなんぞや?となってしまいますよね・・・・・
「地上を支配するデミウルゴスがヤルダボオト」となっていて、上記の「アルコーン」にあたります
ヤルダバオトは「固有名」ということです

「偽の創造神」ということで、基本的に「悪いこと」を司ります
実際になんかやるわけではありませんが、「悪行」の神という扱い

女神転生シリーズでは「デミウルゴス」が「デビルサマナー」や「 STRANGE JOURNEY」などで出てきます
ペルソナシリーズでは「ヤルダバオト」が「ペルソナ5R」で登場してますが、続編の「ペルオナ5 スクランブル」では「デミウルゴス」も登場しています


神話だけじゃなく、思想作品まで題材としていくアオラスチームは凄いです
全然関係無いスパロボで拾ってきたCOMPACTの開発チームも凄いな

この記事へのコメント

とおりすがり
2024年11月05日 11:13
グノーシス(ギリシア語で「知識」)におけるデミウルゴスの考え方は、善悪二元論ではなく、「隠された知識」(オカルタ・フィロソフィア)がなぜ隠されているのかという疑問に対する答えです。
探求して初めて到達する真理や知識が、なぜ隠されているのか?正しいものならすぐに手に入るようにすべきでは?という疑念から、「宇宙のルールを決める神」の手前に「この世界を創造した2級の神」がいて、それが真理を覆い隠しているという見方ですね。
ユダヤ教では苦難を「選ばれた民だから試練を与えられる」という選民思想へと転換し、キリスト教では原罪という概念を持ち出して説明していますが、似たような考え方ですね。